生まれた時点で『子宮』を持っておらず(持ってないのは子宮だけ。他はある。)
『一般的生物とは絶対的に違う存在である』という事を常に感じており、
それゆえに普通の性欲は持っておらず、性欲を満たす為の手段として
殺人行為を楽しむ『シリアルキラー』で、殺す時にだけ『呼び捨てにする』と決めている。
なお、通常の恋愛事に関しては、
男性に対しては子供を成せないという『負い目』を、
女性に対しては自分の持っていないそれを持っているという『憧れ』をそれぞれ持っており、
完全な女性でもなく、かといって男性でもない自分には
『愛する権利』と『愛される権利』(特に愛される権利)は無いと考えているため、
『真似事』はするが決して本気で誰かを愛した事は一度も無い。
最初は標的に近寄る手段でしかなかったが、
(特に女性との)『真似事』は『殺す時に楽しみが増えるから』好き。らしい。
一子相伝とされ、生まれた子供一人のみを後継とする、
鞘凪流の長女として生まれた彼女は、幼い頃から剣術に対して凄まじい才能を発揮したが、
太刀筋には未来に人を殺すという確固たる意思が込められており、
鞘で凪ぐ、つまり刀での攻撃を囮として鞘による打撃で敵を倒し、相手を殺さず、
守るべき人間を守る『活人剣術』であった鞘凪流の後継者としてはふさわしくないとして、
家を追い出され、両親の資金援助を受けて一人で生活していた。
家を追い出された彼女は鞘凪流を元に、鞘のかわりに刀をもう一本持ち、
1撃目を囮として2撃目を当て必殺とする「鞘凪叛流殺人剣術」を編み出し、
「両親に認められたい」という純粋な思いからその剣術によって両親を殺害。
鞘凪の家を焼き払い、家伝の刀であった『子鴉』を持ち去った。
その時点で彼女は「自分が異常である」事を自覚しており、
その後はその異常を隠して子鴉を見せ、『人を助ける鞘凪の剣として、あなたの力になりたい』
…と騙り、比較的善良な王の理想をニコニコと肯定し、『それを叶える力となりましょう』と言っては
戦場で『友』となった王を切り殺すという行為を繰り返した。
しばらくは目撃者も証拠も無かった為に『不幸な事故』として処理されていたが、
段々と彼女のその蛮行は広く知られるようになり、『友切』の柩月。と呼ばれるようになる。
しかし、その後も彼女は様々な国の戦場に姿をあらわし、
その一刀崩軍とも言われる剣術によって時には亡国の運命をたどる国を助け、
時には均衡した国同士の闘いを動かし、時には敗戦国を完膚なきままに滅ぼし、
幾多の戦場を掻き回し続けた。
それ以外にも、あらゆる国のあらゆる場所で、
誘惑およびに殺人行為(特に女性への)を行っていたが
彼女の『殺人』はある日を境にぴったりと止まり、
彼女の象徴でもある『二本目』の刀は抜かれなくなり、常に1本で戦うようになった。
傭兵としての活動も大幅に縮小し、『ユゥ=アタラクシア』の居る戦場のみに出現しては、
時には彼女の味方として、時には彼女の敵としてのみ参戦するようになる。
その後しばらく、彼女の殺人行為は止まっていたが、
数ヶ月後には(理由は不明だが)再開され、彼女の悪名は再び世界に轟くようになった
そんな中、彼女は不思議な本を手に入れた。
唯一人『共感』できた『友人』を変えた本と似た物を感じた彼女は、
もしかしたら自分にも『運命の出会い』があるかもしれないという期待を込めて、
その『セレッシャルコール』と題のふられた本を開く。